ギリシャ格下げ

 いよいよMoody'sがギリシャソブリン格付けを「A3」から「Ba1」へと4ノッチ引下げて投資不適格としました。これを受けて6月末をもって主要インデックス(CitiとかBarclaysとか)から除外されることとなります。パッシブファンドのトラッキングエラー抑制のためには、6月末のインデックスから外れる時点の価格で売却することが理想的ですが、そんな時に流動性があることを期待する方がどうかしているので、保有している投資家は順次売却でしょうね。お疲れ様です。加えて、ECBが担保としてのギリシャ国債に5%のヘアカット率を適用したので、ギリシャ辺りの銀行様は追加担保が必要となり、資金繰りが非常に厳しくなったことでしょう。全ての歯車は悪い方向に回ってますね。


 で、次はスペインですかね。BBVAの会長が「資本市場で金が調達できないよ・・・」と堂々とグチをこぼしている辺りが涙を誘います。そーいえば、4月中旬くらいにスペイン開発金融公庫(確か政府保証付き)がサムライ債を変動・固定の2本立てで500億円ほど発行していて、その時の発行スプレッドがL+70bp位だったはずです。あれどうなったかなぁ・・・今だと、L+200bp位でしょうか、業者によってはビッドできないかもしれませんね。買ってしまった方はご愁傷様です。大体、サムライ債市場ってのが世界的にラストリゾートとなっているのが良くないんですよね。微妙なネームが発行すると、発行直後に必ずその発行体にバッドニュースが出るんですよ。最近だとリーマンショック前の欧州金融ネームの発行ラッシュとかですね。今日小耳に挟んだ所では、韓国ネーム(KDBですが・・・)が近々発行するとか・・・戦争フラグでしょうか。この微妙な半島情勢の中では、さすがに買える投資家は少ないでしょうね。


 担当ファンド的にはクレジットの積極的なショートが出来ないので、超過収益の積み上げが進まないのでちとつらいですね。でも、打診的に買ってみても良いかなと思える銘柄が幾つか見つかったので、ちょっと試してみるかな。上手く行くと良いなぁ。