定額給付金


 景気対策の一つである定額給付金が何かと話題になっていますね。GDPの押し上げ効果は、内閣府試算で+0.1%程度とか言われていますので、効果が薄いと言われればその通りです。しかし、日本の名目GDPは500兆円強ですので、2兆円がきっちりと消費に回れば、GDPの押し上げ効果はもう少し高くなるはずです。政府を批判することは簡単ですが、国民として政府の意図を汲んで、政策に協力することも必要なのではないかと思いますね。


 現状の世界経済の苦境は明らかに有効需要の減少にあります。これまでは、住宅バブルを燃料として創出された米国の個人消費が、世界経済の牽引力となっていた訳です。これが失われた今、世界中を見渡しても、代替となる有効需要は存在していません。欧州もダメですし、新興国もやや勢いを失っています。ここで、世界第2位の経済規模を誇る日本が有効需要の創出に貢献するのは自然な行為だと思います。


 もちろん、やり方としては色々あるでしょうし、個人的には定額給付金よりも将来を見据えたインフラ投資の方が面白い気がします。田舎の道路(登山が趣味の私はよく使いますが・・・)の建設も良いのですが、首都圏の公共交通網の再整備とかリニア新幹線太陽光発電プラントとか、この際ですからバーンとやってしまえば良いと思うのです。まあ、2兆円ではとても足りないのかもしれませんが・・・


 とはいえ、定額給付金という方向性は決まったわけですから、国民の皆様におかれましては、給付金をきっちりと受け取って、綺麗さっぱりと消費して頂きたいところです。


 なお、そういった意味では所得制限とか全く無用ですね。丸投げされた自治体ベースでも煩雑な作業が発生してコストが嵩むだけですし、どう考えたって高額所得者の方が給付金を追加的な消費に回してくれるでしょう。大体、有効需要を喚起する政策なのに、「生活対策」とか変な題目を付けるから、おかしな議論が生まれるのですよ。


 私については、残念ながら所得制限には届きませんでしたので、家族3人で44,000円を頂戴して、きっちり使い切りたいと思っています。というか、今日の仕事帰りに百貨店で鞄(\26,000)を衝動買いしてしまったので、既に先食いしてしまったのですが・・・


 今日から金融サミットがスタートです。日本は外貨準備からIMFへ10兆円を拠出するそうですね。IMFのやり方には賛否両論あるでしょうが、金主の日本から見れば、借金の取立てが確実なのが良いですね。貢献策としてはベターなやり方だと思います。麻生さん・中川さん・与謝野さんGJです。


週末は風邪の治療に専念せねば・・・